前田豆コ Interview
2023年10月28日より101 WHITE SPACEにて前田豆コ アーカイブ展「BODY&SOUL」が始まった。
東京出身で30歳の女性アーティスト 前田豆コ氏。2020年からアーティスト活動を行い、今では国内外問わず活躍している。開催直前には和歌山・白浜で壁画を手掛け、直近では東京でのイベントなど、そんな多忙を極める中、今回101 WHITE SPACEでアーカイブ展が行われた。
~前田豆コ氏のルーツ~
ーーアーティストへ目指されるきっかけはなんだったのでしょうか。
前田:元々幼い頃から絵を描くことはずっと好きで、美大入学以降も絵に限らずコラージュやパフォーマンスなど様々な方法で作品を制作し続けていたので、どこかのタイミングで一念発起!というよりも、自然な流れで今に至っています。
人物の絵を本格的に描き始めたのは社会人になってしばらく経った頃で、私の表現を仕事にして生活していくには、イラストレーターという職業が自分に向いているのでは?と思い始めてからです。
そこから試行錯誤を経て今のキャラクターが生まれたのですが、それからイラストレーター業と並行して、原画制作をはじめとするアーティスト活動も行うようになりました。
――前田豆コさんの作品に出てくる特徴的な人物は何をイメージしているのでしょうか?
前田:幼少の頃から長年習っていたダンスの経験が、今のキャラクターのベースになっています。
私は踊っている人を見たときに、身体の張りや、身体をねじった時のシワのラインに造形美を感じていました。そのような張りやシワを描いていくには、ふくよかな身体がふさわしかったんです。 また、自分で踊っていたときに感じた、身体を伸縮させる心地よさも感覚的にインスピレーションになっていると思います。
~前田豆コ氏の作品に対する思い~
ーー作品を制作する際に心がけている事はなんでしょうか?
前田:私のキャラクターには、描き続けるうちに見えてきた自我のようなものがあります。彼らは絶対的な自信への愛があり、他者の視線から解放されているんです。それは私の憧れの投影でもあります。
作品を制作するときは、その軸がぶれないように毎回強く意識しています。
~前田豆コ氏が見る101WHITE SPACE~
ーー101の印象はいかがでしたでしょうか?
前田:アート好きの方だけではなく、隣の老人ホームの入居者の方にも楽しんでいただけたことが印象的でした。ご高齢の方は、体の事情などもありギャラリーなどに足を運ぶのが難しい方も多いと思います。しかし101さんのように老人ホームと隣接したギャラリーだと、世代を超えて私の作品を楽しんでいただけるので、私にとっても貴重な経験だと思っています。
~前田豆コ氏の今後の展望~
ーー最後に、今後の目標をお聞かせ下さい。
前田:作品制作においてはっきりとした夢や野望のようなものは実はあまりないのですが、これからも私の思考の赴くままに筆を動かしていきたいと思っています。
そして、絵を描いていると本当に色んな方との出会いがあります。美術関係の方をはじめ、今回ギャラリーに足を運んでいただいた方や、私が絵を描いている姿を見かけて話しかけてくれた方など。そのような出会いは絵描き業においてかけがえのない産物であり、そこからさらにインスピレーションを得て思想が深まっていくと思うので、これからも国内に限らず色んな場所で絵を描いて発表していきたいです。
ーー前田豆コさん、ありがとうございました!
前田豆コ氏「BODY&SOUL」は11月12日(日)までです。
是非、この機会にお見逃しなく。
今後とも、前田豆コ氏のご活躍と101の新たな展示にご期待下さい。