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FRANCESCO MAZZI  Special Exhibitions Interview 

2023年3月16日より101 WHITE SPACEにてFRANCESCO MAZZI特別展「ANTICHE CREDENZE(古代の信念)」が始まった。今回の展示会は泉佐野市・犬鳴山七宝瀧寺との類い稀なるコラボレーションが実現した。

イタリアと日本に拠点を置く国際現代芸術家 FRANCESCO MAZZI氏。有名ブランド「GIORGIO ARMANI」のエグゼクティブシェフからアーティストに異色の転身を遂げ、2020年2月、東京にて三枝 真綺氏とMAZZI FINE ARTを立ち上げる。2021年2月にMAZZI株式会社のオフィスと制作スタジオを大阪に移転。

2022年にはユネスコから「技術革新と芸術的研究に対して」功績メダル受賞、フィレンツェ美術協会から「アートにもたらされた独創的な技術革新について」功績メダル受賞、代表作であるドラゴンスキンが「興味深い芸術革新と独創的アートとして」功績メダル受賞、イタリア巡回展「ジャパニーズ ビューティー」三部作の優れた品質を称賛するディプロマを授与される。現在はイタリアの美術評論家や文化庁などと協力して、2023年5月19日から世界遺産の聖地アッシジで特別展を開催。一般社団法人アート東京のプロジェクトや高級ブランドとコラボレーションするなど、西洋と東洋の文化の理想的な架け橋として国内外問わずに活躍している中、今回101 WHITE SPACEで特別展が行われた。

~FRANCESCO MAZZIのルーツ~

ーーアーティストへ転身するきっかけはなんだったのでしょうか。

M:私は芸術への愛情を子供の頃から持ち、世界でエグゼクティブ・シェフと活躍する中で、独学で作品を制作していました。三枝氏は祖父が画家、母がギャラリーを経営し、父は建築家という環境で育ち、彼女自身も芸術史をフィレンツェで勉強していました。彼女は私と出会った当時にアーティストを探していて、偶然に私のレシピのデッサンを目にして、、そこから新しい物語が始まりました。当時私には素晴らしいキャリアからの次のステージと計画が完璧に整っていましたが、それを打ち切ってMAZZI FINE ARTを立ち上げた事、その後の最も異例なパンデミックの厳しい世界情勢の中でありながら達成してきたことは、アーティストに転身した大きな意義を表しています。言葉では表現出来ない領域の運命的な要素が働いていると感じます。

――MAZZI FINE ART誕生秘話、そして、拠点がイタリアと日本になったことに感動しています。

M:子供の頃から日本の文化や歴史に強い関心を持っていました。世界の数々の主要都市で重要なプロジェクトを成し、来日後直に日本の美しさに触れ、日本の魅力は私の潜在意識の一部になっていきました。「japanese beauty」イタリア巡回展や西洋と東洋の聖地で特別展が続くのは、MAZZI FINE ARTの独自の折衷的なビジョンが成功している何よりの証拠です。国の歴史や文化的遺産に触れることは、尊敬と知識を深める平和への対話となっていきます。

ーーなるほど、MAZZIさんは日本の事がお好きなんですね。日本人としてこんな素晴らしい方が日本を愛してくれている事は非常にうれしいです。MAZZIさんはイタリアと日本のかけ橋になっていただいて、感謝しております。

~MAZZI FINE ARTの真髄~

ーーMAZZIさんの作品には独自の技法や素材へのこだわりを感じます。そのアイディア・インスピレーションやオリジナリティはどのようして生まれてくるのでしょうか。

M:作品は主に伝説や神話に接続しています。幼いころから芸術や考古学に強い関心があり、伝説や神話は常に芸術や歴史と接続しており、それを勉強して、古代の叡智を思い巡らせることが好きでした。その部分が自然と作品の要素になっています。それは、現代社会で人間が忘れてしまった大切なもの、自然の摂理や生命のサイクルなど、多くを伝えています。

ーーなるほど!それで、「豊玉姫」や「復活の木」などが生まれているんですね。新作のアイディアも同じように生まれてくるのですか?

M:そうですね。しかし、新作の制作は、突発的に生まれたアイディアではありません。生まれたアイディアはスケッチブックに書き留めて、その沢山あるアイディアの中から新作を徐々に作り出しています。そして、アートは空間に飾り人々の人生に共存するものになります。その為、どういう作品が求められるのかなど、総合的に細かくプランニングをしていきます。

ーーそれでは、これからまだまだ沢山の新作がうまれそうですね!!MAZZIさんの新作を楽しみにしている方は大勢いるかと思います。新たな作品を生み出す中で、苦労や辛い事はありますか?

M:まずは時間がない事ですね(笑)。制作には多くのプロセスと時間を要します。重要なプロジェクトやイベント、映像制作やメディアへの対応など、思考回路は常にフル回転しています。リラクゼーションの時間は一瞬で過ぎて行きますが、作品がお客様の元に届けられ、喜びの声を聞けた時は心のやすらぎのひと時となります。

ーー以前、お話させて頂いた時に、平均2~3ヶ月かかり、大きな作品ですと6~10ヶ月かかるとおっしゃっていましたが、どの部分で時間がかかるのでしょうか。

M:主に完璧な制作への準備は重要です。自分の頭の中の独創的な理想を具現化していく事は容易ではありません。作品に応じて油絵具を作成し、カラーバランスやデザイン構成をプランニング、テストを繰り返し素材の厳選、その準備を経て実際に制作がスタートしていきます。ベースを浅浮彫にしていく工程、色付け、さらにフレーム制作や作品の動画映像制作、全ての制作をMAZZI FINE ARTで行っています。

ーーそれで時間が必要なのですね。MAZZIさんの作品1つ1つに並々ならぬこだわりを感じます。唯一無二のアート作品、そのこだわりが皆さんを魅了するのでしょうね。すべての作品に一切の手を抜いていないMAZZIさんですが、普段から心がけていることはありあますか?

M:私の思考や感情は非常に敏感であり、制作には非常に多くのエネルギーを費やします。その為、一日の終わりには思考の浄化、静かな時間、ウォーターフォールの音を聞きながら眠り、翌日を最善の状態にして朝早くから制作に向かいます。そして、日頃から、様々な事にアンテナを張り勉強をし続ける事です。

ーーその感度の高さが、ここまでのクオリティを生み出しているのですね。脱帽です。

~ANTICHE CREDENZE(古代の信念)とは~

ーーこのプロジェクトのタイトル「ANTICHE CREDENZE(古代の信念)」ですが、なぜ、このテーマを選ばれたのでしょうか。

M:犬鳴山七宝瀧寺は非常に歴史深い古代からの特別な信念と作法を持っている場所です。世界の各国に存在する特別な領域の場所の一つであり、そこから生命は確かに強い信念を築いてきました。人間が現代社会で忘れてしまった原始の状態を保っている稀な領域です。その重要な価値を再認識する要素を特別展に込めてタイトルを「ANTICHE CREDENZE(古代の信念)」にしました。イタリア巡回展三部作では世界遺産を巡った後に、犬鳴山七宝瀧寺との出逢いは確かに運命的なものであると感じています。

ーー確かに、MAZZIさんの作品をみると大切な何かを思い出すような気がします。今回の展示をきっかけに七宝瀧寺に訪れましたが、七宝瀧寺の印象を教えてください。

M:率直にいうと、ここに住みたいとおもいました。ここには確かにドラゴンがいると感じることが出来ました。瀧の流れも護摩祈祷の炎も素晴らしいですし、何より原始から変わらない時間と壮大なエネルギーを感じ、特別な場所であると感じました。この環境の中でアトリエを作りたいとも感じました。

ーーたしかに、七宝瀧寺はかなりのパワースポットと噂されています。MAZZIさんも感じられたんですね。また、七宝瀧寺に訪れてみて下さい。

~MAZZI FRANCESCOが見る101WHITE SPACE~

ーー率直にお伺いします。101を初めてみた印象はいかがでしょうか。

M:101はイベントや作品の展示においてパーフェクトな設備を備えており、スポットライトやプロジェクター、ショーウィンドウ、壁面のサイズ、レストランに隣接している面など、充分に環境が整っています。そして、創設者が込めた素晴らしいコンセプトある施設を見学して、一般的なギャラリーとは違う要素を持っていることを知り、「ここで開催する特別展に大きな価値を築く必要がある」と思いました。実際に101で開催した特別展では、地元の泉佐野市・泉南市・田尻町の後援も得て、ギャラリーの存在価値を高める繋がりになりました。

ーー沢山褒めて頂いて、ありがとうございます。では、展示が終わりましたが、今はどんな心境でしょうか。

M:日本とイタリアからの後援も各所からいただき、様々な出会いもあり、ラグジュアリー・マガジンの記事になるなど、トータルで成功した特別展になりました。このプロジェクトからの次のプロジェクトが動いて行く事は必然でしょう。

ーーありがとうございます。私達もこのプロジェクトに携われた事をうれしく思います。私もこの経験を次の高みへ生かしたいです。

~MAZZI氏の今後の展望~

ーー最後に、今後の目標をお聞かせ下さい。

M:今後も非常に高いレベルでプロジェクトやイベントが進行していきます。ぜひ、MAZZI FINE ARTへ期待をもって注目し続け、展示会にご来場し、直に作品に会いに来てください。偶然と必然が織りなす物語の様にMAZZI FINE ARTのプロジェクトは飛躍していくでしょう。

ーーMAZZIさん、ありがとうございました!

ANTICHE CREDENZE(古代の信念)は4月2日(日)をもちまして終了いたしました。

今後とも、MAZZI氏のご活躍と101の新たな展示にご期待下さい。

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